はじめに:今こそ、日本人が日本で楽しく旅をするための工夫が必要です
物価が高くなった今、旅行に行く気持ちはあるのに、なかなか実行に移せない。
そんな方、多いのではないでしょうか?
とくに、お給料が変わらないのに、食事もホテルもどんどん値上がりしている現状では、「もう旅行は贅沢すぎる」と感じてしまいます。
その一方で、外国人旅行者が「日本は物価が安くて最高!」「免税でお得すぎる!」と大喜びしているのを目にすると、ちょっとモヤモヤしてしまいますよね。
この記事では、
- なぜ日本人は自国で優遇されないのか?
- 海外では当たり前の「二重価格」とは何か?
- どうすれば日本でもお得に旅を楽しめるのか?
こうした疑問を考えながら、旅の選択肢を広げるヒントをお届けします。
ゴールデンウイークも終わり、旅行でお金を使い果たした人は今どうしてる?節約?それとも夏の計画中?
ゴールデンウイーク、どこかに行かれましたか?
「思い切って温泉旅行!」「テーマパークに家族で」などお出かけされた方、また「混んでるから自宅でゆっくり派」という方もいらしたかと思います。
私は、人混みが大っ嫌いなので、淡々と仕事をしていました。その時の記事がありますので、ぜひご覧になってください。
外出すると…共通しているのが、「何をするにもお金がかかる」という事実。
旅行代金だけでなく、外食や移動費、お土産代なども含めれば、あっという間に数万円は飛んでいきます。
そして今、気がつけばお財布はスカスカ…。
「夏休み、どうしよう…?」と頭を抱えている方も多いのでは?
実際、SNSでは「今年は国内でも高すぎて行けない」という声が多数あったようです。
海外旅行は夢のまた夢。だけど、せめて国内旅行くらいは楽しみたいですよね。
そう思っている人に、知っておいてほしいことがあります。
日本も海外並みに物価が高い? 日本人が日本を旅行しても優遇なし?免税もなし?
ここ数年で、外食や宿泊施設の価格は確実に上がりました。
以前は1泊5000円程度だったビジネスホテルも、今では1万円を超えることが当たり前に。それ以上になっているところも。
さらに、「インバウンド需要に対応するため」という名目で、ハイクラスホテルや観光地の入場料は外国人価格にシフトしつつあります。
でも、日本人にとっては特別な優遇もなく、すべて定価。
たとえば、日本人が国内で買い物をすれば、当然ながら消費税10%がかかります。
一方、外国人旅行者はパスポートを見せれば免税扱い。化粧品も家電も、場合によっては食品まで免税対象です。
「なんで自国民が損してるの?」という疑問、当然です。
実は、日本以外の国では、その違いを“きちんと”設けているケースが少なくありません。
外国人から見た「日本」=安い&最高のおもてなし
「日本はすべてが安くてキレイで親切」
これは、訪日外国人がよく口にするフレーズです。
たとえば、都心で食べるラーメンが1000円でも、外国人にとっては「クオリティの高い食事が10ドル以下で食べられるなんて!」と大絶賛。
宿泊施設も、欧米に比べれば設備が整っている上に料金はお手頃。
しかも、駅や観光地には英語対応スタッフも増え、アプリでも簡単に案内が受けられる。
日本のおもてなし文化は、本当にすばらしい。だから、世界中の人々が「また行きたい」と感じるのです。
でも、その“すばらしさ”のコストは、誰が負担しているのでしょう?
そう、まさかの日本に住む私たち日本人です。
二重価格を採用している国は?自国民と外国人の料金が違う国をチェック!
世界では「二重価格(tier pricing)」がごく一般的に導入されています。
ここでは、日本人がよく訪れるの3カ国の事例をご紹介します。
タイ
タイでは有名な観光地や寺院で「タイ人料金」「外国人料金」が明確に分かれています。
たとえば、バンコクのワット・ポーでは、
- タイ人:無料〜20バーツ(約80円)
- 外国人:200バーツ(約800円)
と、なんと10倍もの差があります。
ベトナム
ベトナムでも博物館や文化施設で二重価格は当たり前。
現地の言語がわからないと高額料金を払うことになる場合もあり、注意が必要です。
エジプト
ピラミッドや博物館などは、エジプト人向けの料金が格安。
観光で訪れる外国人は、その5〜10倍の価格設定です。
このように、「自国の文化財や観光資源を自国民には安く開放する」のは、国民生活を豊かにするひとつの政策として機能しています。
それでも旅行に行きたい人へ!お得に旅を楽しむための3つのヒント
とはいえ、「どんなに高くても、やっぱり旅はしたい」という気持ち、よくわかります!
そこで、少しでもお得に日本旅行を楽しむための方法を3つご紹介します。
1.ふるさと納税を活用して宿泊券をゲット
旅館やホテルの宿泊券がもらえる返礼品も多数。
地域支援にもなって一石二鳥!
2.県民割や自治体キャンペーンをチェック
地方自治体が独自に行っている割引やプレゼント企画が意外と豊富。
「〇〇県民限定で30%オフ」などもあるので、地元旅の前には必ずチェック!
3.楽天トラベルやじゃらんのクーポンをフル活用
各サイトのキャンペーンページでは、条件付きでかなり大きな割引が受けられることも。
毎月更新されるので、事前にチェック&お気に入り登録を忘れずに。
ラーメン1杯 3,000円。外国人にとっての感覚と日本人の負担の差
最後に、こんなシーンを想像してみてください。
都心の人気ラーメン店で、「スペシャルラーメン3000円」が話題になっています。
外国人観光客にとっては、「わずか20ドル程度でこのクオリティは奇跡!」と喜びます。
でも、日本人から見れば、たった一杯のラーメンが3000円というのは、かなりの贅沢。
しかも、そのうち10%は消費税。私たちは税金も含めて支払っているのです。
毎月の給料からも税金が引かれ、医療費も上がり、年金も心配。
そんな中、「外国人優遇ばかりじゃない?」と感じるのは当然の感覚。
「自国の人が自国で快適に旅する権利」について、もっと考えてもらいたですよね。
まとめ:もっと快適に、日本を旅しよう。自分の暮らす国で、誇りをもって楽しむために
「日本は安くて最高」という外国人の声は、確かに誇らしい。
でも、その“安さ”が日本人の生活を圧迫するようでは、本末転倒です。
自分の国で快適に、そしてお得に旅を楽しむためにも、もっと情報を集め、賢く選びましょう。
そしていつか、日本でも“日本人価格”が当たり前になる日が来るとよいと思います。
そのお金は、各観光先の環境改善や神社仏閣などの維持に惜しみなく利用していただけたと思います。
50代になったら、一人、自分のペースで旅もいいですね。
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