老後資金の不安と「FIRE」ブーム
みなさんは「FIRE(ファイナンシャル・インディペンデンス・リタイア・アーリー)」
という言葉を耳にしたことがありますか?
ここ数年、雑誌やネット記事でも取り上げられ、若い世代を中心に「早期リタイア」を夢見る人が増えています。
ただ、FIREと聞くと「1億円以上の資産を用意して、完全リタイアする」というイメージが強く、
特に50代の私たちにとっては「もう遅いのでは?」と感じる人も多いかもしれません。
【コーストFIRE】という考え方
そんな中で注目されているのが【コーストFIRE】という考え方です。
これはFIREの中でもより現実的で、働きながら安心を得られる方法として、特に中高年世代に向いています。
この記事では、コーストFIREの仕組み・通常のFIREとの違い・50代からでも間に合う資産形成の方法をわかりやすく
整理してお伝えします。
コーストFIREとは? 通常のFIREとの違い
まず、【コーストFIRE】を簡単に説明します。
コーストFIREの定義
「老後に必要な資産をできるだけ早いうちに確保し、その後は運用に任せて資産を育てる」
これが【コーストFIRE】の基本的な考え方です。
つまり、必要な金額をある程度まで貯めたら、それ以上の追加投資は不要。
あとは資産が自動的に成長するのを待ちながら、日々の生活費を賄うために働き続ければよいというスタイルです。
一方で、通常の【FIRE】は…
「資産収入だけで暮らすこと」をゴールにしているため、数千万円〜1億円以上の資産が必要になり
ハードルが高いのが現実です。
資産計画の立て方(シンプルなステップ)
コーストFIREを目指すには、まず「老後に必要な生活費」を具体的にイメージすることが大切です。
ステップ1:老後に必要な生活費を試算する
例:月25万円(年間300万円)
ステップ2:年金見込み額を確認する
例:月15万円(年間180万円)
ステップ3:不足分を計算する
不足分:月10万円(年間120万円)
ステップ4: 4%ルールを使って逆算する
不足分120万円 ÷ 0.04 = 3000万円
→ この3000万円が「老後までに用意すべき資産額」の目安になります。
シミュレーション例
例えば45歳時点で2200万円を用意し、年利3%で運用したとします。
そのまま積み立てを増やさなくても、65歳には約3000万円まで資産が育ちます。
このように「若いうちに老後資金を確保して、あとは時間を味方にする」というのがコーストFIREの強みです。
コーストFIREと通常のFIREを比較
ここで一度、両者の違いを整理してみます。
| 項目 | コーストFIRE | 通常のFIRE |
|---|---|---|
| 達成方法 | 老後資金を早めに確保し、運用に任せる | 全額を貯め、資産収入だけで生活 |
| 必要資産額 | 約3000万〜6000万円 | 1億円以上になるケースも多い |
| 生活スタイル | 生活費分だけ働けばOK | 完全リタイア可能 |
| 難易度 | 現実的で達成しやすい | 高額資産が必要でハードルが高い |
| メリット | 精神的に安心、働き方の自由度が増す | 完全リタイアで自由度が最大 |
50代からでも間に合う理由
「でも、もう50代だから手遅れでは?」と思う方も多のではないでしょうか?
しかしコーストFIREは、50代からでも十分に取り組む価値があります。
理由1:生活費の見直し効果が大きい
50代は子育ても一段落し、教育費の負担が減る時期。
その分、生活費を見直して余裕資金を投資に回すチャンスです。
理由2:つみたてNISAやiDeCoを活用できる
少額からでも積み立てを継続することで、税制メリットを最大限に生かせます。
「あと10年しかない」と思うより、「10年も運用できる」と考えるのがポイントです。
理由3:時間を味方にできる
仮に月5万円を15年間、年利3%で積み立てた場合…
- 積立額:900万円
- 運用益込みで約1200万円前後に成長
「ゼロからのスタート」ではなく、「今からでもできること」を重ねるだけで、老後資金の安心度は大きく変わります。
コーストFIREを目指すときの注意点
もちろん、資産運用にはリスクがあります。
そこで、取り組む際に意識しておきたいポイントをまとめます。
- 生活防衛資金を確保する:最低でも生活費の半年〜1年分は現金で必ず残しておいてください
- 分散投資を心がける:株式だけでなく、債券・投資信託・不動産なども組み合わせる
- 無理のない計画を立てる:過度なリターンを期待せず、堅実に進めてください
まとめ:未来をつくるのは今

憧れのFIREは…夢が大きい分、ハードルも高いです。
コーストFIREは「現実的な資産形成の道」として50代からでも十分に取り組めます。
私自身、50代後半に入り「老後の不安」が現実的な課題になりました。
でも…コーストFIREの考え方を知ってからは、「完全リタイア」を目指さなくてもよいのだと
いう気持ちの余裕が生まれました。
大切なのは「もう遅い」と諦めないことです。
未来をつくるのは、まさに今この瞬間の行動です。
まずは生活費の見直しや、少額の積立投資から始めてみませんか?
その一歩が、安心できるセカンドライフにつながります。
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